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映画・ドラマ Archive
『シャーロック・ホームズ』(2009年 アメリカ映画 ガイ・リッチー監督)
- 2010/05/11 17:31
- 映画・ドラマ
最初、ウェブサイトで予告編を見たときには、シャーロック・ホームズの紳士的で知的なイメージを失い、単に騒々しくしたハリウッド映画かな? と思ってスルーしていたのですが、佐藤亜紀さんが褒めていたので観に行きました。私は基本的にはアクション映画をさほど楽しまない人間なのですがこれはすごく良かったです。お勧め。
そろそろ上映終了だと思いますが、できれば映画館で観るのをお勧めします。ロンドンの街の再現が安っぽくなく(エンドロールによると、どうもニューヨークで撮っているみたいですね)、当時のイギリス風俗からみたら細かい突っ込みどころはありそうですが、ヴィクトリアン調のファンタジー世界を映像でよく表現しているという意味では『アリス・イン・ワンダーランド』以上によくできていると思うので、大画面で細かいところまで見るのがいいと思います。
それからホームズとワトソンの関係。やんちゃなホームズに行儀のいいワトソンが婚約者も差しおいて付き合わされるというのは、腐女子の方々に受けそうだなぁ……と思ったらやはりそうらしく。ホームズ 腐女子 – Google 検索のトップページがこちらでした。
音楽も緊張感があってよかった。
Sherlock Holmes: The Complete Novels and Stories Volume I
著者/訳者:Sir Arthur Conan Doyle
出版社:Bantam Classics( 1986-12-01 )
ペーパーバック ( 1088 ページ )
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『アリス・イン・ワンダーランド』(2010年、アメリカ映画、ティム・バートン監督)
- 15:45
- 映画・ドラマ
アメリカに住んでいたとき、ニューヨークのMoMAに行ったら、ちょうど特別展でティム・バートン展をやっていました。彼のスケッチや人形、衣装などが展示してあったのですが、この特別展が行われていた部屋は押せ押せの大混雑でした。普通アメリカではどんな場所でもこんなに混雑しません。さらにMoMA入館時のチケットには、ティム・バートン展だけ入場時刻が決まっていて、チケットを買ったタイミングによって、たとえば「12:30~13:00入室」のように指定されていてこの状態で、本当に大人気だなあと思いました。
この映画は、5月4日に茅ヶ崎ワーナー・マイカル・シネマズで観ました。私の観測範囲ではこの映画の評判はあまりよくなかったのですが、それでも一度3D映画というのを観たかったので。なにせ、『アバター』を2Dで観てしまったから……。『アバター』はアメリカで観たので、車を持っていなかったので、3Dで上映している郊外の映画館へは行けなかったのです。歩いていけるダウンタウンの映画館では2Dで、私たちが観たときは観客は5人ほどでした。というわけで今回は「3Dでアリスの各種キャラクターを見る」というのを期待して、眼鏡を外してコンタクトを入れて行きました。
さて、本作は『不思議の国のアリス』『鏡の国のアリス』をもとにしたオリジナルストーリーなのですが、このオリジナルストーリーという代物が、なんだかぐんにょり。このストーリーは『アバター』にも似ているように感じました。まあ、都会に生きる男女の恋愛ものとかを3Dにしてもしょうがないんで、必然的に3Dだとファンタジーになるというのは分かりますが、植物が生い茂っていて、不思議な植物や生き物と人間が調和して暮らしている不思議の国があり(でも、アリスの世界って植物が茂っているというよりは刈り込まれた庭園のイメージなんだけどな)、そこを荒らす悪者がいて、主人公がそれを倒して勝利するという王道ストーリーそのままです。3D化するコストを確実に回収するためにこういう王道ストーリーにしているんでしょうか? これだったら原作ストーリーをそのまま映像化してほしかったと思いました。でも、ナルニア国物語の『ライオンと魔女』とかもそういう王道だけど、あれは面白いよなあ……と考えると、赤の女王と白の女王があまりにも分かりやすく「悪い人」と「いい人」だし、赤の女王の家来にしても、女王は彼が好きなんだけど、彼はキモい年増女だと思っているという関係性が俗っぽくて、えーという感じがしました。マッドハッターも変だけどそれほど印象に残らないし、オリジナルストーリーの中で、おおと思えるようなオリジナルなキャラクターあるいは行動がなかったのがダメなのかなー。あと、アリスの行動を通して「勇気を出して行動して(戦って)みよう」とか「変人でもいいんだ」とかいう教訓を訴えているらしいのが俗っぽくてしらける。
登場キャラクターに関しては、空中に浮かぶ3Dチェシャ猫は「おおお」と思いましたが、他は別に2Dでもよかったかなー。きっと『アバター』を3Dで見るほうが楽しかっただろうな。またキャラクターデザイン自体もテニエルの挿画からそれほど離れたものではないです。
2年くらい前だったか、この映画の製作が進んでいるときにそのワンシーンの写真を見て期待したのに、なんでこんな残念な感じになっちゃうかなー。うーん。
一方でヤン・シュヴァンクマイエルのアリスは評判いいですよね。
また、この映画に関しては公式ブックとか関連グッズがたくさん出ています。
アリス イン ワンダーランド 公式ビジュアル・ガイド (INFOREST MOOK)
著者/訳者:ジョー・ケイシー ローラ・ギルバート
出版社:インフォレスト( 2010-03-29 )
ムック ( 71 ページ )
文房具などは、小学生ごころを刺激されるものはありましたが。
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『シャネル&ストラヴィンスキー』(2009年、フランス映画、ヤン・クーネン監督)
- 13:42
- 映画・ドラマ
4月16日に飯田橋ギンレイホールで見ました。『ジュリー&ジュリア』と2本立てです。
しかし昨年秋頃からシャネル映画が相次ぎましたね。今年に入ってから出たDVDで本人出演の『シャネル』、シャーリー・マクレーンの映画『ココ・シャネル
』、オドレイ・トトゥの映画『ココ・アヴァン・シャネル
』と3作も出ました。
成功して別荘なども持っている晩年の(といっても40代くらい?)シャネルが、妻子あるストラヴィンスキーとしばらく不倫して別れる話。ストラヴィンスキーの音楽は、当時としては前衛的すぎて演奏しても観客からブーイングされるほどで、当然貧乏。そこでシャネルが自分の別荘にストラヴィンスキー一家を招待します。そして妻子が同じ家の中にいるのに不倫。
感想はというと、いまいちです。特にシャネル役の女優が若すぎる(ある程度成功しているのでそんなに若いはずはない。特に最後の別の役者が演じる回想シーンではストラヴィンスキーより年上に見えるのに、メイン部分ではストラヴィンスキーより若い)のと、無機質で硬い印象。シャネルはこの時代に珍しく女性で成功した実業家なのだから、その人生を背負ったように見える人であってほしいと思うのだけど、全然そのようには見えません。背が高くてスタイルもすごくよく、シャネルの服も似合いすぎて、デザイナーというよりモデルみたいだなと思ってました。シャネル&ストラヴィンスキー 映画/ 作品情報 – Yahoo!映画によると「シャネルのミューズ」ということでやっぱりモデルなんだなと。映画にシャネル社の協力を得るために女優を指定されたのかな、なんてかんぐってしまいました。ストラヴィンスキーの妻役の女優のほうがよっぽどいい役者で夫との過去も感じさせ、人間力も高そうに見えました。
また映像については、シャネルデザインのモノトーンと直線でまとめた別荘はすごいと思いました。シャネルのデザインが好きな人はシャネル本人のファッション含めて目の保養にはなるでしょう。しかし、全体的にシャネルおよびストラヴィンスキーの意味ありげな動きと音楽でごまかしすぎな感じがします。それともこれは私の感受性不足で、あの映像から何かを読み取るべきだったのでしょうか?
興味深かったのは、ストラヴィンスキーは、妻子がいるときは、シャネルに一緒に旅行に行こうと言われても乗り気ではなかったのですが、ストラヴィンスキーの妻が夫のシャネルとの不倫を悟り、シャネルに釘を刺す手紙を書いて子供とともにシャネル宅を出るのですが、妻子がいなくなった!さて楽しもうぜ!というストラヴィンスキーの男としての虫のよさと、それに気づいてうんざりし、彼を拒絶するシャネルというのが、うわー、なんかありそーという感じで面白かったです。
シャネルの人生についてはマルセル・ヘードリッヒ『ココ・シャネルの秘密』が、文章がいきいきしていて個人的には好きです。
この映画のDVDおよびブルーレイ版は、6月に発売予定です。
DVD版:
ブルーレイ版:
また、原作小説は以下。私は未読です。
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『ジュリー&ジュリア』(2009年、アメリカ映画、ノーラ・エフロン監督)
- 12:25
- 映画・ドラマ
4月16日に飯田橋ギンレイホールで見ました。『シャネル&ストラヴィンスキー』と2本立てでしたが、私はこちらの方が好きです。
大使館員の妻で夫のパリ赴任についていったときにフランス料理に目覚め、料理研究家になるジュリア・チャイルドの話(50年代)と、現代ニューヨークでジュリアが出版した料理本の料理を片っ端から作り、それをブログに書いていくことでネット有名人になるジュリアの話が平行して進みます。メリル・ストリープが演じるジュリアの天然ぶりが可愛い!
ジュリーとジュリアに共通するのは、確固たるパートナーがすでにいて、その上で自分は何をするのか模索しているところです。いわゆる女性映画っていかにパートナーを得るか、あるいはパートナーといかにうまくやるかという内容が多いのですが、(パートナーが得られなくて悲しい思いをしている人も多いことも知っているので、あまり言いませんが)パートナーくらい自分が欲しいと思っていてちゃんとしていれば得られるでしょ、と思っている自分も一方にいるので、こういう「パートナーがいるのは前提、その上で何をやるか」を主題にした女性映画っていいなあと思いました。
本作中でジュリア・チャイルドが出版し、ジュリーがそれに沿って料理を作った『Mastering the Art of French Cooking』は以下ですね。
Mastering the Art of French Cooking, Volume I
著者/訳者:Julia Child Louisette Bertholle Simone Beck
出版社:Knopf( 2001-10-16 )
ハードカバー ( 752 ページ )
それから、ジュリア・チャイルドの自伝が出ているようです。
映画の最後に出てきましたが、スミソニアン博物館群のひとつ、National Museum of American Historyでジュリア・チャイルドのキッチンを再現したものが展示されています。→展示一覧から「Bon Appétit! Julia Child’s Kitchen at the Smithsonian」へ
私もアメリカに住んでいてワシントンDCに旅行したときにこの展示を見てきました。またこのキッチンを使ったジュリア・チャイルドのお料理番組はアメリカでは最近再放送されていたようです。アメリカに住んでいたとき、知人が録画したのを見ました。
以下が展示されていたジュリア・チャイルドのキッチンです。鍋が多いですね!
この映画は、すでにDVD/ブルーレイ版が発売されています。
DVD:
ブルーレイ:
またこの映画の原作小説は日本語訳されています。私も購入したのですが未読です。
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An Education(邦題:『17歳の肖像』)@Bow Tie Criterion Cinemas (2009.11.28)
- 2009/11/30 19:20
- 映画・ドラマ
この映画のことは、山崎まどかさんのブログRomantic au go! go!: An Educationで知って興味があり、観たいなと思っていました。そうしたら、『THIS IS IT』を観たBow Tie Criterion Cinemasでちょうどかかっていたので、観ることにしました。
といっても、字幕が出ないのだから英語聴き取り問題はどうするか。この映画の脚本は、『ハイ・フィデリティ』などの有名小説家ニック・ホーンビィであったおかげか、脚本が出版されていたので、これを読了してから出かけました。
脚本は、小説や評論などよりも英語が平易で読みやすく、私は一度も辞書を引きませんでした。わからない単語が全くなかったわけではないのですが、全体としてのストーリーを追うなら辞書なしで十分でした。ほかの映画も脚本を販売してくれれば、事前に買って読んでから観にいけるので買うんだけどなぁと思います。どのみちどの映画にも脚本があるのですから、kindleなどの電子図書バージョンで、製本・流通コストなしで売れるならいいと思うのだけれど。ネタバレ状態で観ることにはなりますが、ト書きで文章で書かれている部分がどう映像化されるかを見るのも面白いです。
以下がニック・ホーンビィによる脚本です。映画化のいきさつも書いてありました。リン・バーバーという英国の女性ジャーナリストによる回想録を読んで、これを映画にしたら面白いんじゃないかと考え、インディペンデント系映画のプロデューサーをしている奥さんに紹介し、脚本は自分が書くと申し出たとのこと。主役のキャリー・マリガンは、童顔なのを女優としてはマイナスに考えていたんだけど、この女子高生役がまさにはまり役で、サンダンス映画祭で大好評で「新しいオードリー」と呼ばれたそう。
この本に、ニック・ホーンビィのサンダンス映画祭日記も掲載されているけれど、映画祭で観た映画では、『(500)日のサマー』を高く評価しています。これ、観たかったけれど、アメリカではもう上映終了で、日本ではこれから上映するんだよなぁ。残念。
リン・バーバーは、映画中でもジェニーが進学したオックスフォード卒なのだけど、ペントハウスで記者をしていて、当時教育を受けたお嬢さんとしては、かなり品の悪い勤め先であったとのこと。現在はコラムニストとして活躍中のようです。原作となった回想録も同じ『An Education』というタイトルで出ています。こちらも読もうかどうか考え中。
映画としては、オックスフォード進学を志望している優秀な女子高生のジェニーが、30代の大人の男性のデイビッドと恋人になり、ナイトクラブやコンサートに連れまわされて、今までもうすうす感じていた、大学をめざしての教育に意義を感じられなくなり…という話。背景として、ビートルズ以前の、特筆すべき文化がないイギリスの閉塞感があり、主人公のジェニーはフランスかぶれで、会話にフランス語を混ぜてしゃべり、注目に値する文化は過去(ジェニーはラファエル前派が好き)か、外国にしかないと思っている。
映像にもせりふにも出ていない部分では、この映画の舞台となる「ビートルズ以前のイギリス」(1960年頃)の社会環境についての知識とか、デイビッドはユダヤ人なのですが、そのことに関する非ユダヤ人の視線(ジェニーが通っている学校の校長先生にも偏見があった)とかが分かっていると面白かったのかなあと思います。ジェニーと校長先生がユダヤ人について言い合いをするシーンがあり、「ユダヤ人はわれらの主を殺した民族ですよ」「われらの主自身もユダヤ人だったじゃないの!」みたいな内容なのですが、ここで笑いが起こっていました。そのほかいくつか笑いが起こっていたシーンがあったのですが、脚本を読んでも笑いどころは感じられず、単に英語の意味が分かっても面白さを感知するところまで行くのは大変だなぁとも思いました。
とはいえ、客自体が自分たち含めて10人いたかどうかという状態で、『THIS IS IT』のときもそうだったけど、Bow Tie Criterion Cinemasは、いつもガラガラです。
また、山崎まどかさんのRomantic au go! go!: An Educationでは以下のようにありますが、
映画の脚本を担当しているのはニック・ホーンビィなので、「無垢な少女を自分のものにして救われたい/でも自分によって壊された少女は無垢でないのでもういらない」という男性側の心理も相当表に出ているに違いない。
観た結果としては、主役のジェニーの視点がメインで、男性(デイビッド)側の視点はそれほど出ておらず、結局ジェニーと別れることになったいきさつも、デイビッドが拒絶したというよりは、彼にどうしようもない弱さがあったからという感じがしました。
ちょっと思い出したのは、自分が高校生のとき、同級生のモテる女の子が「中学生のときに大学生とつきあっていた」と話していたことで、そのときは彼女に共感して聞いているから、中学生なのに大学生と付き合えるなんて大人! 彼氏が車を持っていて送り迎えしてくれるとかうらやましい! と完全に女の子の方の目線で話を聞いていました。でも、大学生になってからその話を思い出してみると、自分に近い大学生の彼氏の側から見てしまい、もし同級生の男の子が中学生と付き合っていたら…と考えると「ロリコン乙」で終了なわけです。
そういう意味では、ジェニーの側に立って、高校生くらいのときに「何でも教えてくれる大人の男性と付き合って、同級生より先に大人になりたい」という心理も分からなくはないけれど、もう今の自分の年齢はデイビッド側なわけで、賢いが大人の世界を知らない若い女の子に「大人の文化を教えてあげる」というポジションで交際する男性のあやうさと、ネタバレになるので控えますが、最終的に別れに至るエピソードでのどうしようもない弱さを感じます。
この映画は日本公開するんでしょうか。するとしたらタイトルはどうなるのかなぁ。直訳して「教育」だとちょっとお堅いし、「エデュケーション」とかかなぁ?
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マイケル・ジャクソン THIS IS IT@Bow Tie Criterion Cinemas (2009.11.15)
私はマイケル・ジャクソンの熱心なファンだったわけではありません。80年代にはスターだったけれど、最近は奇行とか整形のニュースばかりを耳にしていて、名声を得ておかしくなった人くらいの認識でした。
でもこの映画は、ブログやtwitterで評判を読む限り評価が高かったこと、特にマイケル・ジャクソン『THIS IS IT』は素晴らしかった。 – 雪街音楽メモでお勧めされていたこと、日本のように字幕が出るわけではないので、普通のストーリー物映画は英語力の面できついけれど、これなら音楽とダンスがメインで楽しめるかなということで観に行ってきました。
映画館について少し説明します。名前はBow Tie Criterion Cinemasで、ニューヘイブンのダウンタウンにあって10くらいの映画館が入っているシネコンです。チケット代は、同じ映画のその日の最初の上映は8ドル、2回目以降の上映は10.75ドル。ポップコーンはSML順に5.5ドル、6ドル、6.5ドル。ポップコーンの大サイズはバケツくらいあり、写真はSサイズのポップコーンですが、それでもこのように紙袋にあふれるくらい入れてもらえます。飲み物は同じく4ドル、4.25ドル、4.5ドルでした。普通、映画館ではないカウンターで買う形式の店でソフトドリンクを頼んだら、だいたい1ドル台~高くても3ドルくらいなので、若干高い感じです。日本の高評価を聞いていたのと、日曜の昼間でもあるしきっと混んでいるだろうと思ったのにガラガラで、その日最初の12時台からの上映だったせいもあるのか、客は10人くらいでした。
映画自体の感想は、マイケル・ジャクソン『THIS IS IT』は素晴らしかった。 – 雪街音楽メモで言い尽くされている感もありますが、個人的な感想としては、まずマイケル50歳であれだけのダンスができるのが凄いと思いました。若いバックダンサーに全くひけをとっていない。以前、ブルース・スプリングスティーンのライブに行ったときも、60歳なのに3時間のライブで動きまくりで元気だなあと思いましたが、長年エンタメの第一線にいる人の身体能力は凄いものがありますね。特に、「マイケルが指を差したから音が鳴る」かのように思えるあの動きはすごい。映像も「スリラー」や、あとタイトル忘れましたが50年代ハリウッド映画風味のものなどは特に楽しめました。「スリラー」で一瞬音楽が切れたときは、事故かと思いましたがそうではなかった模様。あの一瞬は、ちょっと気持ちよくなかったです。
映画全体を、音楽とダンスと映像の気持ちよさだけで攻めるという方向もあっただろうと思うのですが、そうはなっておらず、ドキュメンタリー映画的な側面も持っています。マイケルがスタッフにを指示を出すときの態度が非常に柔らかかったのも印象的でした。彼の死因は睡眠薬の過剰摂取のようですが、それほどの薬を必要とするほど精神が弱っている人には見えません。しかし態度も穏やか、音楽もダンスも最高を求めるという点では、常人離れした完璧主義である必要があり、そのくらい張り詰めていたら、夜眠れなかったりもするのかなあ。
裏方のスタッフもマイケルの仕事ができることを誇りに思っていると話しています。最後にみんなで円陣を組んで気合を入れるシーンがあるのだけど、あんなに頑張ってたのに、マイケルが亡くなったから、コンサートが完成形で披露されることがなかったのはとても残念です。しかし、それまでマイケルに特に興味を持っていなかったことを考えると、私は彼が亡くならなかったら、この映画を見に行くこともなかっただろうしツアーを見に行くこともなかっただろうとも思います。
この間映画を見たばかりだというのに、来年1月からですがTHIS IS ITのDVD/ブルーレイが発売され、すでに予約を受け付けているようですね。特典映像やブックレットで5種類に分かれているようです。
これが一番安いバージョンかな。DVD1枚組です。これにも特典映像が全くないわけではない模様。
マイケル・ジャクソン THIS IS IT コレクターズ・エディション (1枚組) [DVD]
販売元:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント( 2010-01-27 )
時間:111 分
1 枚組 ( DVD )
で、これがデラックス・コレクターズ・エディションということでDVD2枚組。
マイケル・ジャクソン THIS IS IT デラックス・コレクターズ・エディション(2枚組) [DVD]
販売元:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント( 2010-01-27 )
時間:111 分
2 枚組 ( DVD )
で、なんだかよくわかりませんが数量限定でスペシャルDVD BOXというのもあります。
マイケル・ジャクソン THIS IS IT メモリアル DVD BOX (完全限定10,000セット)
販売元:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント( 2010-01-27 )
時間:111 分
2 枚組 ( DVD )
ブルーレイは特製ブックレット付き。
マイケル・ジャクソン THIS IS IT(特製ブックレット付き) [Blu-ray]
販売元:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント( 2010-01-27 )
時間:111 分
1 枚組 ( Blu-ray )
Amazon限定スチールブック仕様のブルーレイ。数量限定だそうです。
マイケル・ジャクソン THIS IS IT (Amazon限定スチールブック仕様/完全数量限定/特製ブックレット付き) [Blu-ray]
販売元:Sony Pictures Entertainment( 2010-01-27 )
時間:111 分
枚組 ( Blu-ray )
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NHKドラマスペシャル 白洲次郎 第2回 (2009.3.7放映)
- 2009/03/08 03:00
- 映画・ドラマ
第1回のときと違ってリアルタイムで観ました。
第1回の終わりの頃、そういえば白洲次郎って徴兵されなかったのかなと思っていましたが、赤紙は届いたけど有力者にもみ消してもらっていたのですね。今回は基本的に戦時中の描写なので、前回のような洋館とかゴージャスな描写はあまりなく、そういう意味での目の保養にはあんまりならないかも。
その代わり、戦後のGHQとのやりとりで「従順ならざる日本人」と言われた、いわゆる白洲次郎というと一般的にイメージされるところのカコイイ立ち回りがたっぷり出てきます。
第1回と今回の間隔が一週間なのに、次回は8月予定ということで、なんでなのかな?と思っていたら、吉田茂を演じる原田芳雄が病気になり、回復を待って収録するためのようです。そのほかNHKドラマ『白洲次郎』が出演俳優・原田芳雄の病気を理由に放送日変更によると、以下のようにあり、
ドラマ『白洲次郎』は、白洲家の全面的な協力を元に、イギリスロケ、知られざるエピソードなどを盛り込み、白洲次郎の生涯を初めて映像化するものとして、NHKが制作を発表して以来注目されていていた作品。
やっぱり白洲家の協力がないとあそこまでできないよなーとか、どれが知られざるエピソード(で、どれが知られたエピソードでどれがフィクション)なのか関連本をほとんど読んでない私にはわからないけど、映像化は初めてなのかーとかいろいろ感心しました。
力の入ったドラマなので、たぶん8月の第3回までには第1回、2回も再放送されると思うので、見ておいて損はないと思います。
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NHKドラマスペシャル 白洲次郎 第1回 (2009.2.28放映)
- 2009/03/02 01:00
- 映画・ドラマ
音楽を大友良英が担当しているというので知り、録画して見ました。
白洲次郎と正子を演じるのは伊勢谷友介と中谷美紀で、ストーリーは中谷美紀のナレーションで進みます。このふたり、いいカップルだと思いました。
ドラマとしては、かなり贅沢なつくりだと思いました。白洲次郎が乗っていたクラシックカーを走らせるし、イギリスロケもしているし、白洲正子の実家の樺山邸という設定の建物は熱海の起雲閣(1年ほど前に行ったときの写真)でした。白洲次郎が少年時代に行っていたという設定の木造の柱が印象的な教会はたぶん明治村のもの。その他、戦前の上流階級の生活を表現するために洋館がたくさん出てくるので、たぶん日本全国のものを使っていると思います。
白洲次郎、まわりの空気を読まずに自分の考えだけで突っ走る人で、それは富豪の家に生まれてやりたい放題できた少年時代などからはぐくまれた性格なのだろうけど、ほとんどの日本人はそうしたくてもできないんだよね。だから憧れる人が多いんだろうなあ。白洲正子もふくめ、関連する書籍が本当に多いですよね。
第1回は戦時中に東京のはずれの武相荘で農業を始めたところで終わったので、次回は戦後の活躍が描かれると思います。楽しみ。
公式サイト:白洲次郎 | NHKドラマスペシャル
原案は以下の書籍だそうです。
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ロシュフォールの恋人たち デジタルリマスター版 (ジャック・ドゥミ監督)(2009.2.25)
- 2009/03/01 02:52
- 映画・ドラマ
『シェルブールの雨傘』と同じく、ドゥミ×ルグラン=ミュージカル女優ドヌーヴで、シネセゾン渋谷にて。
『シェルブールの雨傘』とうってかわってこちらはミュージカルらしい、あんまりいろいろ考えずに楽しんで見る映画。双子姉妹の運命の男性はあらかじめストーリーの初期に示されていて、あとはいつ出会うか、どうやって出会うかなのだけど、なかなか出会えなくて見ているほうはやきもきする。特にカトリーヌ・ドヌーブと運命の相手は、出会えそうで出会えないすれ違いをラストで何度も繰り返し、最後の最後まで引っ張って(略)なのがすごいなーと思いました。
いつも一緒だった双子が運命の相手を見つけて、初めて別々に行動するというラストもいい。お洋服は、主人公の双子をはじめとして脇役や通行人まで女性はみんなほとんどワンピースで可愛い。最後のシーンでカトリーヌ・ドヌーブが持っている白いトランクも可愛い。
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シェルブールの雨傘 デジタルリマスター版 (ジャック・ドゥミ監督)(2009.2.25)
- 02:11
- 映画・ドラマ
『ロシュフォールの恋人たち』とともにデジタルリマスター版でドゥミ×ルグラン=ミュージカル女優ドヌーヴという特集で、シネセゾン渋谷で見ました。
デジタルリマスター版ということで、色彩が古い映画にありがちな黄色っぽい色ではなく(あれはあれで、味として悪くない場合もありますが)、まるで最近撮られた映画のようにクリアできれいでよかったです。
一般のミュージカル映画のように、普通にせりふを言うシーンと歌い踊るシーンに分かれているのではなく、セリフ全部が歌っていて、こういうミュージカル映画は初めて見ました。
シェルブールの雨傘というタイトルは、フランスのシェルブールという小さな町でカトリーヌ・ドヌーブの演じるジュヌヴィエーヴ母娘が雨傘店をやっているところからなのですが、この場合他の小売店ではなく傘屋さんでなくてはいけなくて、それは雨が生きていくうえでの苦難の隠喩で、そういうものから男によって守られないと生きていけない彼女のありさまのことも示しているタイトルで、なるほどと思いました。
見る前は断片的な情報から悲しい映画なのかなと思っていたのですが、見てからの感想は、悲しいというよりも、人生ってそういうものだよね、人間ってそういうものだよね。という乾いたものでした。カトリーヌ・ドヌーブは神々しいくらい綺麗だし、ついでにお洋服も可愛いし、音楽も素敵だし、歌うようにセリフをしゃべる映画なのに、表現しているものは結構シビアというのが凄いなあと。
映画の登場人物を倫理的に批評してもしょうがないけれど、ヒロインのジュヌヴィエーヴは、16歳という年齢もあるけど恋愛におぼれすぎる傾向があり、友達がおらず、情緒不安定気味で、誰かに守られないと生きていけない女の子で、これで神々しいばかりに美しいカトリーヌ・ドヌーブでなければ単なる痛い子ちゃんの話になってもおかしくないけど、このくらい美人ならこんな性格でもありでしょ、と思ってしまう。
ちなみに同じ日に見た『ロシュフォールの恋人たち』よりもこちらの方がカトリーヌ・ドヌーブが綺麗だと思います。理由は『ロシュフォール』では前髪を下ろしていて、こちらではおでこを出していて、その方が似合うと思うから。
そして、こういう脆い女の子は結局労働者階級のギイとはやっていけないのだと思う。最終的に結婚した宝石商のカサールのような大人で金持ちの男性に守られて生きていくのがいいのでしょう。ギイが兵役について離れている間に、彼女は自分が常に男にそばにいてもらわないといけない女であることのほかに、母親を守るためにも生活レベルを落とせないこと、労働者階級のおかみさんとしてはとてもやっていけない性格であること、諸々を(たとえ無意識でも)判断して、決断したのだと思う。ロマンスものの映画だと、階級差を超えて結婚する恋人たち、というのがよく出てくるけど、この映画が言っているのは階級の差って越えるの大変だし、結局自分の階級に合った人と結婚する方がうまくいくよね、というリアルな話だ。
母親が単なる贅沢で世間体にとらわれた女でもないことは、お金に困ったら大事な宝石も売ってしまうし、ジュヌヴィエーヴが妊娠して世間体が悪いながらも娘を祝福することからも示されているし、ジュヌヴィエーヴが結婚するカサールも単なる成金の好色漢ではなく、大人で包容力のあるいい男であるところもいいと思いました。つまり、周りに悪い人が誰もいない。あえて言うなら一番悪いのはヒロインのジュヌヴィエーヴなわけです。
だから、愛し合っている恋人たちが引き裂かれた悲恋物だと勝手に予想していたのだけど、そうではなくてある時期熱烈に愛し合ったけれど、別れて、その後自分に合ったパートナーと共にそれなりに幸せにそれぞれの人生を生きていった、人生ってそういうもんだよね、という映画。
ちなみに、むかし韓国人の友達に聞きましたが、韓国では徴兵制があるので、男の子はだいたい大学生くらいの年齢で兵役につき、会えない間に女の子が別の人を好きになって別れるカップルがやはり結構あるそうです。
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