行ってきました。
置いてある本の傾向は以前とあまり変わらないけど、入口の上に渡り廊下みたいなのができたり、本棚の色が濃い茶色基調になってちょっとシックな感じ。
入口すぐはそんなに売れそうじゃないけどおしゃれな洋雑誌とかデザイン本とかで、入ってすぐの雰囲気がちょっと変わったかも。あとロハス系?っていうか雑誌で言えばku:nelとか着物とか和風とか「ゆったりした生活」系の本が増えたな〜。
もし今回のリニューアルでこじゃれ路線になって、デザイン書ばかりになって、思想文芸系を捨てるようだったらもう見捨てよう…と思っていたのですが、その方面もちゃんとありました。でも実は六本木なら個人的にはABCよりあおい書店のほうが好きだったりします。
テレビの製作に長年関わってきた著者が、テレビ番組やほかのメディアと広告とのかかわりについて説明している本。結論から言うと、テレビの視聴率が下がっていて、今までのようにCMタイムに普通の広告を入れるだけでは以前ほど儲からなくなっているから、より巧妙な形での広告の介入が強まっているということだ。
まず、テレビ局の顧客は視聴者ではなく広告主なので、とにかくCMを流すことが至上命令というのが基本。本書中に「番組中に流れる地震などの緊急速報は、CM中には絶対に流れない」という指摘があって、確かにそうだなと思った。地震が起こったことを視聴者に伝えるよりもCMを完全な状態で流す方が優先というわけだ。
その他いろいろ、テレビ放送とCMに関する慣行や、PR会社はメディアをいかに操作するかなどを説明して、なんとなく信頼してメディアを見ている人に「あなたが素直に信じている情報は、特定の誰かの意図によってそのように提示されているのですよ」ということを解説していく。
- 俳優がドラマに出る際のCMしばり(ある商品のCMに出ているタレントは、そのライバル社がスポンサーする番組には出られない)
- CMを出すスポンサーが番組の内容にまで口を出す
- プロダクト・プレースメント(番組内広告。俳優がドラマの中で使っている物などで広告)。ドラマはともかく、バラエティ番組内でタバコを吸っているのまでこれの一種だったり
- 主題歌も広告枠のひとつ
- 報道バラエティと純粋な報道番組は違う(前者では、番組で取り上げるものは広告である、つまりそのメーカーなりが取り上げてほしいということで金を積んだものである)
- 新聞には怪しげな健康商品などの広告は出させないが、「○○でガンが治る」という本を作って本の広告として間接的に広告を出すことが行われている
- 日産のカルロス・ゴーン社長がポルシェを運転(笑)して交通事故を起こしたが、大量の広告を出して都合の悪い記事が出るのを抑えたらしい(いま検索してみたら、『きっこの日記』含めブログにはいくつか出ている)
最後に著者は、こういうからくりを知ることで賢いメディアの受け手になり、騙しのような方法に乗らない視聴者になることで、メディアを進化させましょう、と言っているのだが、そんなにうまくいくかなぁと思ってしまう。たとえば、ララビアータ:亀田三兄弟のコメントにあるような「テレビなんてヤラセにまみれていることはわかっているけど、それはわかった上でごちゃごちゃ言わずに楽しむのが大人だ」というような物言いとか考え方がかなり広がっていると思うのだ。私個人としてはそういったコメントにあくまで反論する田島氏の意見が好きだけど。
http://www.dhw.co.jp/topic/find2006/
に、昨日行ってきました。最前列に座っていたたつをさんが写真をアップしてます。終わったあとは会場に来ていたゆきちさんとたつをさんと私の3人で、会場近くの店でラーメン食べて帰りました。
この本は、イベント中に担当編集者であるオライリーの田村氏が言っていたのだけど、店頭に出て一週間経たないうちに増刷が決まったそう。現在のところ流通在庫が厳しいとのことで、私も自宅または会社から歩いていける範囲内の本屋では見つけられず、おとといジュンク堂池袋店に行ってやっと買えた。イベントが始まるまでには最初の2章くらいしか読めなかった。
出演者はこんな感じ(イベントの公式サイトより)。
司会:橋本大也氏
デジタルハリウッド大学 教員
「リサーチ&プランニング」
情報考学Passion For The Future
増井俊之氏
産業技術総合研究所
個人サイト
川井拓也氏
株式会社ヒマナイヌ代表取締役
デジタルハリウッド大学院教員
翻訳者:浅野紀予氏
メディアプローブ(株)インフォメーション・アーキテクト
珍しくまめにメモを取ったのでまとめてみる
以下の内容については無保証です。間違っていたらごめんなさい。
オライリージャパン 田村氏(担当編集者)
- 原書が昨年9月に販売された。
- 原書は、日本語版よりずいぶん薄いが、普通日本語に翻訳すると1~2割増えること、日本語版が小さい本であること、紙が厚いことなどによる。
- 原書が出たとき、この本を話題にしている人がいないかとGoogleで検索したら翻訳者の浅野さんが見つかった。
- コンタクトを取って、日本で売れるかどうかやりとりするうちに「この人に翻訳をお願いするといいのでは?」と思うようになった。
- はじめての翻訳者にお願いするのはスケジュールや日本語の品質も含めてひとつの賭けだが、スケジュール通りに仕上げてくれてうまくいった。
- オライリーの本としては珍しく図版がカラーである。
- 「アンビエント・ファインダビリティ」というのは英語ネイティブにもなじみのない言葉である。つまり造語。
- オライリーの本は高いとよく言われるが、最近は安くしようと努力してます(笑)
- 本に載っていない現状をキーワード形式で紹介。
- 本書は、新しい理論を打ち立てるというものではなく、ピーター(著者)というメディアを通して現在の社会を解釈したもの。
- 情報化社会にはメリットとデメリットがある。今は過渡期である。
- オライリーのwhere2.0カンファレンス(位置情報関連)
- 最近出た『Web2.0への道』に掲載されていたティム・オライリーのインタビューは、この本で言っている内容に近い
- 5つのキーワード
- Long Tail
- Search:対象はファイルだけではない。人間・不動産・商品etc.物に付加されたメタデータを検索する。searchからREsearchへ
- Intertwingled(錯綜する):Intertwin;Mingleの造語。多種多様なファクターがこんがらがっている。
- コンピュータのインターネットからモノのインターネットへ(RFIDなどを利用)
- Blogject(Blog+Object):ブログを書く物体。Aiboが日記を書くとか
- Authority(権威):人間の習性として、ソースに当たるのが面倒なのでサボってしまうことがある。権威のある人の言うことをそのまま聞く。(このへん自信なし)
- Communication:水平なコミュニケーションと垂直なコミュニケーションがある。(このへん自信なし)
橋本大也氏
- the best of web2.0というサイトからweb2.0な面白いサイトを10個選んで紹介。
- clipmarks:ページの一部だけをクリップし、タグをつけたり、ランキングにしたりする。
- riva:写真の一部から顔を認識する。「Aさんが写っている写真一覧」とかができる。
- podbop:アメリカのある地域で直近にコンサートをするアーティストの情報がわかる。
- diigo:文章の一部をクリッピング。web上にふき出しを書き込める。それを他のユーザと共有できる。
- zillow:Google Mapを使い、空から見たこの家の不動産価格はいくら?というのがわかる。
- titlez:本のタイトルを入れると、その本のアマゾン売り上げランキングの推移がわかる。アマゾンではある時点での順位はわかるが、推移はわからない。さらに、値段の推移もわかる(本の価格が自由な米国ならでは)。MyTitlezとしてマイ本棚のようなサービスも
- ikarma:人材を採用するときに、周りの人の評価を調べる。自分の評価を書いてもらうためには、ブログにikarmaのアイコンを貼って誘導し、ikarma内で友人に書いてもらう
- FON:無線LANをみんなで共有するサービス。
- PodDater:動画で自己アピールできる出会い系。
- Cocomment:他人のブログにコメントを書き込んだ履歴がわかる。コメントフォームをキャプチャしてくれる(自信なし)
- 本書の「アンビエント」は、ユビキタスとかパーベイシブというのと同じ意味かなと思った。
- 本書はファインダビリティを中心に議論し、機械や技術から考えるのではなくて人間中心のところが良い。
- 「検索は人間の行動の中心」:人間は二人以上でいればコミュニケーションもするが、一人のときはいつも探している。
- おいしい店を探す、休暇のすごし方を探す、出すべきメールのあて先を探す、etc.
- コンピュータを操作するときの「メニュー」「アイコン」すべて探してみつけてもらうためのもの。
- Googleで探せないもの
- 東京の図書館のリスト:「渋谷区 江東区 図書館」などとすれば探せるが。
- 盛り上がっている掲示板:人に聞けばよいか
- 下北沢の宴会で会った人
- 去年の展示会で見たデモ
- これらを、人に聞く、位置情報を使う、時刻情報を使う、がんばって索引をつける等の方法で探せるようにする。
日付、内容、場所の近いデータを近くにして「ベリー摘みモデル」で探しやすくする
位置情報とタグを活用する写真整理システム。タグ(or位置情報?)をつけるのが大変だった
情報処理学会の学会誌「情報処理」で「私の情報整理術」を連載中
権威=はてブ登録数、信頼=はてブ登録数。学会には厳しい時代になった
川井拓也氏
- ライフスライスカメラの紹介。
- 首にかけておいて5分ごとにシャッターを切るカメラ。かけっぱなしにしておいて一日の行動がわかる。
- 撮った写真の見せ方にもいろいろバリエーションがある。
そのほか、ディスカッションなど
- たつをさん登場:「「みんなの意見」は案外正しかった!」を紹介
- 浅井氏:ファインダビリティ=自分が知らないこと、リ・ファインダビリティ=自分が知っていること
- 増井氏:自分が知らないものを聞くのはブックマークなどソーシャルソフトウェア。
- 川井氏:はじめての街に行ったらそこで銭湯に入ると「自分の街」という感じで見え方が違ってくる。
- 橋本氏:前日の公演より「インデックスとアルゴリズム」→「インタフェースとコミュニケーション」
その他、参加者の質問などいろいろあったと思うのですが力尽きたのでこのへんで。
関連リンク集
ヴァンテーヌという、20代前半くらいの女性を対象にしたファッション誌がある。この雑誌の公式サイトが期間限定で掲示板を開いたのだが、雑誌の最新号に載ったフィギュアスケートの荒川選手と村主選手を比べたコラムについて、批判が続出している。まぁ、炎上というほどたいしたものではないようだけど。
この雑誌によく登場するファッションコラムニストの光野桃によるエッセイで、「美しい人(荒川選手)」を語ろうとするあまり「美しくない人(村主選手)」をバッサリやりすぎたということで批判が集まった。でも、この程度のスキのあるファッション系エッセイってたくさんある気がするな〜。
雑誌全般の傾向として、ネットの影響で売れ行き、広告ともに落ち込んでいるといわれるが、女性ファッション誌だけはここ数年も創刊が相次ぎ、ネットに食われることなく元気な分野だった。広告主であるアパレル業界が潤っていて、ネットの親和性が低いことがおもな理由だろう。
読者がネット慣れしていない人が多いのか、あるいはいちいち文句をつけるものでもないと思われているのか、この手の雑誌の読み物記事には結構つっこみどころが多い。つっこみもできないほど薄いときもあるけど。美容ライターとして有名なのは斉藤薫という人で、どこの女性誌を読んでも見かけるくらい書いてるし、2ch情報によると、結構稼いでいる(dat落ちしたときのために書いておくと、彼女は年収一億だと書いてある)らしい。「そのときはなにか判った気になるけど、あとに残らない」エッセイを書かせたら一級だ。
今回思ったのは、新聞の社説だけでなくファッション誌のエッセイにもネットによるつっこみが入る時代になったのですなあ、ということだ。今までネット化が低かったファッション業界さえも、ネットに場を移すことは徐々に進んでいるわけで、それによってファッション媒体もある程度ネットに移行するだろう。そして服を見せるページとコラムとがバラバラに参照されるようになったとき、その中で今あるような、「理想の女性像を語る」的な読み物って生き残るんだろうか。今回の掲示板のようなユーザー参加型コンテンツを取り入れるのか、やめるのか。なんてことを考えた。
女性誌全体としての目的は、「雑誌に載っている服を着れば、恋愛とか仕事とかがうまくいくような、読者を漠然とした前向きな気分にさせ『さて、買い物にでも行こうか』と思わせる」というもので、美容エッセイというのは「『いまの美意識』について、なにか分かった気にさせられ、『そういう基準で新しく服を買ってみよう』と思わせる」というものだと思う。それをネットに載せたときに、表現方法はどう変わるのだろうか。
ネットサービスにおいてはデータ量(と、みんながデータを預けてもいいと思えるような便利に使える技術力)を持っているGoogleとAmazonが勝つだけで、その他は厳しいんじゃないの?という説だ。確かに、ネットサービスの世界だけを見るとそうなる可能性はあると言える。
たとえば、ネットサービスをして人を集めてAdSenseを表示させるのは、自分のウェブサイトの一部をGoogleに売ってお金をもらうことであり、Googleが「自分のお客さん」になるということだ。しかしこの「お客さん」は結構つれない人で、こちらには非のない他人による連続クリックなどで、あっさり取引停止(アカウントを抹消)されてしまうことはよく知られている。そもそも、広告主が支払ったお金の大部分はGoogleが吸い上げ、ネットサービスで広告を表示させるメディア側に流れる金額はほんの少しである(正確にどのくらいかは知らないが)。
では、こっちがお金を払って広告を出す「Googleのお客さん」になるという立場だったらどうだろう。『グーグル』ではGoogleに広告を出すことによって成功した2社の中小企業の例が描かれている。
- 地方のメッキ工場で、もともと技術力と営業力はかなりある会社だったが、大企業の下請け構造から逃れられないことと不況によって苦しんでいた。創業者の息子がパソコンに興味があったので、従業員の反対に遭いながらもGoogleに広告を出してみたら、遠隔地からの注文が入ってうまくいっている。
- 羽田空港の駐車場。同業他社はみな旅行代理店の下請け構造から逃れられなかったが、Googleに広告を出すことで、旅行代理店を頼らずに顧客に見つけてもらうことができた。同業者は、預かった車をはるか遠くの駐車場まで運転してガソリンを減らしたり、駐車違反のところに止めたりと、モラルが低い業者も多いが、ここではお客さんとの会話や空港までの送迎車を高級車にすることでリピーターをつかまえている。
共通点は、今まで自分たちのサービスがあまりにもニッチだったため、自力で顧客を探すのが難しかったことだ。そのせいで理不尽な下請け構造に甘んじていたが、そこから脱出するきっかけをGoogleに広告を出すことで手に入れた。そこでいい仕事をすればリピーターができる。
つまり、どんなに狭い土俵でもいいから、そこでトップクラスのいい仕事をしているようなものは勝つ、ということなんじゃないかと。こういうのもweb2.0な勝ち組と言えるのではないか。
これらがネット企業ではないのは、ネットサービスは無料が普通になってしまっているからだ。モノを売ったりサービスを提供して支払いを受け、同業他社より仕事がよければリピーターになってくれる…という一般的なビジネスが通用するネット外企業はGoogleによって売り上げを伸ばす可能性がある。ネットサービスでも有料なら基本的に同じことが当てはまると思うんだけど、サービス無料で広告モデルになってしまっていると厳しいよね…。
ところでweb2.0とは何か
「web2.0って何のことかわからない」とか「しょせんマーケティング用語(「マーケティング用語」とは何か?というのもよく考えると疑問だ。ほとんど「消費者を騙すための用語」みたいなニュアンスで使われている気もするが)だから無視すればいいんじゃね?」みたいな話がよくある。
私は「web2.0の定義とは何か?」みたいな悩み方をするのはあんまり意味がないと思っていて、現在のいろんなサービスが百花繚乱のネット環境&それを可能にする技術、ってくらいの大雑把な理解でいいんじゃないすかねえ。その幅の中で一人ひとりが特定の記事中で「web2.0」をどういう意味で使っているかは文脈で判断するしかないし。
それでも一応web2.0って言うくらいだからウェブサイトに表示できるものを指すわけで、P2Pソフトをweb2.0に結びつけるのはいくらなんでもどうよ?と思わなくもない例↓
WEB2.0 時代に最適化された、デジタルコンテンツ配信システムが登場します。
「コンテンツ配信は、Secure P2P + WEB2.0 の時代へ」