- 2010/05/26 21:18
- 本・雑誌・漫画
最初に、著者は私が知っている人だということを、ブログ倫理的なものにのっとってお断りしておきます。ただし献本をもらったわけではありません。今まで翻訳やノンフィクション、実用書などを書く人は知り合いにいたけれども、考えてみれば小説家と知り合ったのは初めてでした。
東京の小田急線沿線にある女子高に通う女子高生たちの、一作ごとに主人公が違う連作ものです。個人的には、藤沢に住むようになってから、この小説の登場人物とは逆に小田急線を藤沢から新宿方面に乗って東京に行くことが多いので、「彼女たちが乗った路線がこれかぁ」と思いました。
自分が高校生の頃についても色々考えました。親は芸術家、何ヶ国も転々として育ってきたという文化資本が豊富な朱里って、高校生くらいの頃「こうあれたらいいなー」と思うキャラクターだと思います。しかしそんな彼女の内実は結構お粗末で、高校生の頃から人間的成長が止まっていることが「終点」の意味なのかなあなどと考えました。
あんまり日本の現代小説を読んでないので、自分より若い作家の小説を読むのも初めてだということに読んでいて気づいたのですが、cookpadが出てきたり、携帯メールを使ったり、気になる男性が自分のためにメールの絵文字を選んでくれたんだ、と思うシーンとか、高校生が日常生活の中でネットや携帯機器を自然に使っているシーンも興味深かったです。
ソフィア・コッポラの映画『マリー・アントワネット』とか、赤いチェックの表紙の『リンバロストの乙女』とか、乙女アイテムがきっちり出てくるのがこの著者らしいなあとも思ったり。
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