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「大奥」(よしながふみ)

1~4巻まで一気読みしました。おもしろい!

江戸時代初期に、謎の疫病によって男性人口が女性の1/4~1/5まで減ったという舞台設定。だから男子が生まれたら家の奥で大事に育てられ、労働はもちろん、大名・将軍などの社会的地位も徐々に女性のものになっていった。結婚できる女性はまれで、大半の女性は子種がほしくて吉原で男を買う。一般の家でも男を売春させたりする、という設定。だから、女将軍が跡継ぎを作るため&究極の贅沢として、いい男ばかりの大奥を作るのです。

SFというのは、普通ありえない設定を作るために未来の世界を想定するけど、大奥とか、日本人なら時代劇などでなんとなく知っている史実や組織、小道具などを使っておいて過去の世界の男女比、それに伴う男女観だけを大幅に変えています。よくある「(男性である歴史上の有名人)は実は女だった」という設定の小説と違って、これは社会全体の変化なのです。

1巻は導入として、女性の将軍吉宗が男ばかりの大奥で、ある男性を見初める話。その時点までに、男の大奥ではさまざまな不合理な慣習が根付いているのですが、その変革者として合理主義者で質素倹約好きの吉宗が登場します。2巻以降、家光の時代に戻り、男の大奥がいかに形成されていったかがのちに女将軍となる家光と元僧侶で家光と愛し合いながらも子供ができず、のちに吉宗によってメスを入れられる大奥の慣習を作った男性お万の恋愛とともに語られます。この2人の恋愛は、ちゃんと元ネタとなる史実があるんですね。家光が尼だった女性を見初めて還俗させ、寵愛したが子供ができなかったというところは同じです(永光院 – Wikipedia)。この史実を知っていたら「こう描くか!」という驚きがあったことでしょう。私は知りませんでした。

その後家綱、綱吉と女将軍が出てくるんですが、キャラが立っていた吉宗、家光と比べると家綱は印象が薄い。綱吉はある意味すごい女将軍なのかもしれないけど、4巻までの範囲ではまだ本領発揮してない感じ。德川綱吉 – Wikipediaを読んで予習かな。「生類憐れみの令」はこの世界ではどのように描かれるのだろう。

大奥 (第1巻) (JETS COMICS (4301))

著者/訳者:よしなが ふみ

出版社:白泉社( 2005-09-29 )

コミック ( 191 ページ )



大奥 (第2巻) (JETS COMICS (4302))

著者/訳者:よしなが ふみ

出版社:白泉社( 2006-11-29 )

コミック ( 224 ページ )



大奥 第3巻 (ジェッツコミックス)

著者/訳者:よしなが ふみ

出版社:白泉社( 2007-12-20 )

コミック ( 217 ページ )



大奥 第4巻 (ジェッツコミックス)

著者/訳者:よしなが ふみ

出版社:白泉社( 2008-12-24 )

コミック ( 203 ページ )


私が読んだのは4巻までですが、9月29日に5巻が出るんですね。

大奥 第5巻 (ジェッツコミックス)

著者/訳者:よしなが ふみ

出版社:白泉社( 2009-09-29 )

コミック ( 210 ページ )



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