- 2008-10-30 (Thu) 9:43
- 文化(音楽・映画・イベントなど)
前回の投稿とかでFlickrを見てたら、建築関係の懐かしい画像と映像があるのを思い出したので紹介しておくよ。
かつて、六本木ヒルズができる前に、現在の六本木ヒルズのフロアマップでいうところのノースタワーの位置かその隣だったかに森ビルによる「NEW TOKYO LIFE STYLE ROPPONGI THINK ZONE」という建物があった。目的は六本木ヒルズ完成前にここでアートでオサレな展示やイベントをやって六本木ヒルズのイメージを高めるといったところだろう。インテリアデザイナーは吉岡徳仁、アートディレクターはブルース・マウ。後述のプレスリリースによると2001年10月にオープンしたようだ。公式サイトもあったが、archive.orgで見てもあまり残っていない。
建物自体は元々長く使われることを想定してなかったこともあって、あまり特徴のない箱型だったと思うが、床に花や文字をデザインした鮮やかな照明を映写して、それが高速で切り替わるというのが特徴だった。また六本木通りに面した壁面は、外光を取り入れ、外の風景が黄みがかってゆがんで見えた。
以下の写真は、いずれもこの建物のオープニングパーティ時に撮ったもの。
床の映写はこんな感じ。映像は天井から映していて、床にピントをきっちり合わせて鮮やかに写すのが難しいと聞いた。
以下の写真は2階から見下ろしたもの。2階といっても、ほとんどが吹き抜けで、2階部分の床面積はそれほど大きくなかったと記憶している。
床の照明の変化はこんな感じ。前回も触れたデジカメ(C-3040ZOOM)の動画機能で撮ったもの。表示にはFlickrの動画機能を使ってみた。(YouTubeに載せたのと同じだが、Flickrのほうが画質がよさそうなので)。たった7秒しかない上に最後はカメラが斜めになってたりして、かなり見苦しいのは勘弁して欲しい。
外が見える六本木通りに面した壁の様子。
建物の入り口を見上げたところ。ぶれまくり。
私はオープニングイベント以降も何度かこの建物には足を運んだのだけど、これはオープニングの時の写真ではない。このときはなんか建築関連のイベント内でジャズだったかのライブがあったはず(よく覚えていない)。
その他の写真はFlickr内の2001-2002 NEW TOKYO LIFE STYLE ROPPONGI THINK ZONEで見られます。
この建物のオープンに合わせて『NEW TOKYO LIFE STYLE THINK ZONE』という書籍が刊行された。これもブルース・マウがブックデザインをしていて、本文は森ビルの森稔社長と山形浩生が書いている。上の写真で床に映写された映像みたいな表紙デザインで、大判で厚みもある本だった。
この本の情報はAmazon.co.jpでは見つけられなかったが(一般流通させずアート系書店だけで売っていて、ISBNがついてなかったのかもしれない)、bk1には書影と山形浩生の著者コメントつきで紹介されている。どのみちもう絶版だけれど。山形浩生氏の公式サイト内著書のコーナーでも紹介されている。これによると、「その後、ブルース・マウはなんか六六開発からフェーズアウト。一部関係者とそりがあわなかった、というようなことらしいのだ。(2002/11) 」ということらしい。
まあ、今はもう「東京には六本木ヒルズというものがある」というのは当然のようになっているけれど、建設中、まだ「六六計画」とか一般に言われていた頃は、建築界には「なんだか六本木に凄いものができるぞ」という期待感があったんだなあ(森ビルがうまいことそれを作り出していたともいえるが)、という時代の一コマですな。
最後に、現在の森ビルのプレスリリースには、2003年以前のものはもうないので、今のうちに2001年10月9日付けで出ていた、この建物などについて発表している同社のプレスリリースをGoogleキャッシュから拾っておく。
2001年10月9日
森ビル株式会社
「NEW TOKYO LIFE STYLE ROPPONGI THINK ZONE」オープン
「六本木RE-BORN」プロジェクト 本格始動へアートスペース「NEW TOKYO LIFE STYLE ROPPONGI THINK ZONE」
このたびオープンいたしました「NEW TOKYO LIFE STYLE ROPPONGI THINK ZONE」は、「森アーツセンター」の誕生に先駆け、六本木から新しい文化を発信していくことを目的としています。空間デザイナー吉岡徳仁氏とアートディレクターを務めるブルース・マウ氏、そして「森アーツセンター」とのコラボレーションにより、18m×14mの巨大スクリーンを駆使した映像と音響が、他に例を見ない新しい形で表現されるこの 「NEW TOKYO LIFE STYLE ROPPONGI THINK ZONE」。これから新しく生まれ変わろうとしている六本木の胎動をより多くの皆様に伝えるべく、クオリティーの高いさまざまな企画・活動を計画していきます。このプロジェクトに真に共感いただき、 新しい「都市文化」を生み出す優れた企画をご提案いただける方の御参加をお待ちしております。
アーバン・インスタレーション
六本木ヒルズの工事現場を囲む全長約500mの工事囲いをブルース・マウがデザインし、計画地を包囲しました。コンセプトブックで表現された日本・都市・自然・くらしのモチーフが、連続したデザインシートになって、歩行者に語りかけます。
コンセプトブック「NEW TOKYO LIFE STYLE THINK ZONE」
7月上旬に出版されたコンセプトブック「NEW TOKYO LIFE STYLE THINK ZONE」は、工事囲い・アートスペース「ZONE」のイメージ、メッセージに綿密に繋がる発信源となっています。マウはこの本において、現代都市の抱えるさまざまな問題、そして可能性を独自の視点で捕らえ、新しく生まれ変わろうとする街・六本木のメッセージへと変換します。原案・企画は弊社社長:森 稔、テキスト執筆者には、「山形道場」「新教養主義宣言」などの著作で知られる山形浩生氏を起用し、ブルース・マウのアートディレクションの元で強烈なビジュアルとスピード感のある200ページに仕上がっています。
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